大判例

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東京高等裁判所 昭和60年(ネ)1465号 判決

前記認定事実によれば、本件指定道路は、建築基準法四二条一項五号により、東京都知事から東京都告示第八九五号をもって道路位置の指定を受けたものであるから、同法四四条一項により、同項但書所定のものを除き、建築物を建築し、又は敷地造成のための擁壁を築造することを禁止され、また、本件指定道路は、道路交通法にいう道路と解されるから、同法七六条により交通の妨害となるような行為をすることを禁止され、したがって、専ら一般人の通行のために利用されるべきものということができるけれども、右の利用は、知事の道路位置指定という行政処分によって反射的に受ける利益であり、これによって、私人が右道路について私法上の権利を取得したものと解することはできない。しかし、右反射的利益に基づく通行利益といえども、私人の日常生活上必要な通行利益であって、民法上保護するに値する自由権(人格権)として保護されるべきであり、私人が右自由権を侵害されたときは、右権利に基づいて妨害の排除をし、かつ、予防することができると解するのが相当である(最高裁判所昭和三九年一月一六日第一小法廷判決・民集一八巻一号一頁参照)。

(中村 佐藤 篠田)

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